NIE-教育に新聞を-全国大会は2021年8月16、17日の両日札幌大会が行われ、全国から多くの教職員の参加を得て成功裏に終了した。

例年、多くの参加者を一堂に集めて行われるプログラムだが、今年は昨年に引き続きコロナウイルス感染対策のため、プログラムのほとんどをオンライン配信（LIVE、オンデマンドを含む）で行うというものとなった。このLIVE配信とオンデマンド配信のための収録・編集はそのほとんどが（株）道新デジタルメディア（DDM）の手によって行われたが、3worksはDDMからオンデマンド配信の公開授業音声収録を受託、大会の成功に貢献した。

学校授業の簡易な撮影では1カメかつカメラ搭載のマイクのみの収録になりがちだ。しかしこれでは教室の空気や生徒たちの発言、質問、教師とのやり取りなどはほとんど捨てられてしまう。予備校の一方通行の授業ならともかく、生きた授業をそのまま伝えるためには複数のマイクを使用してのマルチチャンネル録音が不可欠だ。

DDMと3worksはこのミッションの計画段階からこの点の対処を準備しており、2教室同時並行の収録にも耐えうるようにスタンバイしていた。

しかし、盛夏の収録では教室各所の扇風機のキャビテーションを拾ってしまったり、マイクの届かない位置から生徒のつぶやきのような発表を録音し、編集で目一杯増幅せざるを得なかったりと、技術的には課題も残った。生放送ではないとはいえ、収録は一発録り。教室はリテイクの利かないライブ会場だった。

それでもNIEの先生方に大きな評価を頂いたことは3worksにとっても大きな自信と喜びであった。一般の授業をここまで高い品位で収録した例は耳にしない。お互いに貴重な経験となったミッションだった。コロナがこの先収束に向かうとしても授業の高品位収録のニーズは減ることはないと思われる。3worksの実績は今後に生かされるに違いない。

NIE全国大会札幌大会のミッションで特筆すべきはこの「炭鉄港」の成功だった。

これは美唄中学校で行われた授業を札幌の道新ホールに生中継し、それを題材にホール側でパネルディスカッションを実施する、道新ホールの映像もzoomで美唄に送る、というものでこれも失敗の許されないミッションだった。

当日は機材セッティングが想定通りに進まないアクシデントもあったが、なんとかギリギリ間に合い、プログラムは予定通りに完了することができた。この模様は翌日の北海道新聞にも掲載され、我々の仕事が社会の役に立ったと実感できる成果となった。